カルキで水道水を消毒する理由って?あの臭いのメリットをご紹介します

カルキで水道水を消毒するのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。カルキ臭を毛嫌いしてしまいがちですが、この消毒にはたくさんのメリットがあったのです。ここではカルキ臭がする水道水の知られざるメリットについて説明します。

なぜ水道水はカルキ臭いのか、カルキ臭いのは多くのカルキを使って消毒しているからだと考えたことはありませんか。水道水をカルキで消毒する利点について説明します。

カルキとは?

石灰 カルキとは、もともとは石灰の意味で、従前はさらし粉の別称でよく用いられました。このため、現在でも水道水のように塩素剤で整えられた水に消毒臭があるとカルキ臭いなどと言われます。そもそも、このカルキの原料になっているのが塩素になります。

実は、このカルキ臭いと言われる消毒のにおいは、塩素自体よりも、水道の水の中に含まれるアンモニア態窒素などと、消毒のために使った塩素とが反応して生じる物質から発生する方が強いことで不快にも感じるのです。

日本の水道水には湖や河川の水が水源として使用されています。これは地下水を活用する欧州とは異なるものです。当然自然ですから、これらのなかには病原性微生物などの生物が多く存在しています。そのまま飲むことはできないので、浄水場で有害な物質を除去し、塩素によって消毒してから各家庭へと供給されていきます。

透明でどんなにきれいな水に見えても、その水にはバクテリアなどの雑菌が潜んでいます。そのような生水をきれいにして、飲用に適する状態にするためにもカルキの元となる塩素が必要になります。水源がどのくらい汚染されているかによって、使用する塩素の量も異なってくるものです。地域によってはカルキ臭が気になるかもしれませんが、安心・安全な水を飲めていることに違いはありません。また、大気圏中に存在するオゾンにも殺菌効果があり、このオゾンを使って水をきれいにする技術が検討されていますが、現在のところ、コストがかかるために、カルキを使用する方が一般的になっています。

塩素で病気を防ぐ

病原菌 この塩素がパワーを発揮してくれているのはコレラ菌や大腸菌などの殺菌になります。塩素消毒がなかった頃の水は、いくら日本の水資源が豊富だからといって、衛生面が保証されたものではありませんでした。当時の人たちが飲料水として普段から口にしていたものには、病原菌やウィルスが含まれており、そこから流行病にも感染しました。その結果、いつの時代においてもパンデミックが発生し、多数の死者が発生しているのです。ですが、今では徹底して塩素による殺菌が行われているため、これらの病気も過去のものとなりつつあります。

そのような背景があることを考えると、塩素で水がきれいになるからこそ今の安全な暮らしが保障されているといえます。そして家庭の水道水が出来上がるまでには、まず河川などから取り入れられた水は、管理の行き届いた浄水処理施設で濁質分が取り除かれます。

浄水場での消毒作業

殺菌のイラスト 浄水場ではアンモニア態窒素や鉄を取り除き、さらに殺菌をして安心・安全な水にするため塩素が投入されます。ここで使われる塩素が、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウムです。どちらも、消毒効率が高いため、安定した水の供給のためにはなくてはならないものです。消毒をされた水は、管理された水道管を経由して、それぞれの家庭まで供給されていきます。

塩素による人体への被害

笑顔の女性 塩素は人体に問題があるとされていますが、実際では水道水を消毒するために塩素が入れられているものです。そのため、病原菌などに対しての殺菌効果があるだけで、心配するほど人体にたいする影響はほぼありません。

水道水の水質

水道管理をしているイラスト 水質の基準に適合しなければ、水道水として供給することはできません。よりよい水質の水道水を供給するため、水道局では水源から蛇口にいたるまで、細やかな水質管理を行っているものです。もちろん、定期的に検査も実施されているので抜かりはありません。カルキ臭はどうしても嫌がられてしまうものですが、殺菌効果を持続している証拠でもあります。

カルキ臭によって飲み水としては受け付けられないという人もいるでしょうが、安心・安全な水を蛇口をひねっただけで使うことができる恵まれた環境であることは理解しておくべきなのかもしれません